雪の夜 |
旧堀之内町(現在魚沼市)の子供の頃は今よりもずっと雪が多かったような気がしました。まだまだ今のような近代的な除雪融雪技術が確立していなかったために、冬になると、なにもかもが雪で埋まってしまっていたという記憶があるからかもしれません。家も道も樹木もほとんどが雪の下。人は雪の中に暮らし、外出する時は、埋まった屋並みを水平に見ながら、狭い雪道を行き交い、目的とする場所に降りていった・・というような表現がぴったりの毎日の生活でした。最初の降雪があってから、家の周りの雪が消えるまで、まるまる半年かかるのが普通でしたから、私が子供だった昭和30年代の雪国の生活は子供心には大切な原風景になるのではないかと思います。
私の一年は冬に始まり冬に終わります。正確に言うと晩秋に始まり春3月から4月にかけてが一年の終わりです。そんな感じが雪国に育った私の季節感です。
この雪のポストカードはそんな雪国に対する思いを表現したものです。