2011年8月1日月曜日

729 新潟福島豪雨

萬代橋と信濃川 河口から3.5キロほどだが、橋脚は
いつもより40センチくらいは水没していた
 新潟を特徴付けている信濃川や阿賀野川の豊かな水の恵みが一転して、流域の住民を恐怖に陥れた。今回の豪雨は7年前の713水害と同じようなメカニズムによるものだという。私の住む新潟市の中心部では前日28日、スタジオにいるときに、今までに経験したことのない強烈な雨が降った。新潟市中心部では、その後比較的雨は少なかったようだが、新潟・福島を横断するように停滞した前線の周辺では29日の昼近くに至るまで、各地で沢山の雨を降らせていた。


信濃川と親松排水機場排水口
新潟市中心部では雨の峠は越していたせいで、排水量は少なかった。
 降雨は両大河に集まってくる。その水量はおとなしいときの川の水量と比較するとどのくらいになるのか?ふだんは畑や田んぼとして使われている広大な河川敷がほぼすべて水没した上に、いつもの緩い流れとくらべて、かなりのスピードがあった。
10時ころ見たトラック

上記写真から30分ほど経過、まだ水量は増加している
新潟市の信濃川と比べると、阿賀野川の水量の方が目視でもずっと多く感じたのは、信濃川には大河津分水によって、すでにかなりの水量がはき出されているためで、かえって信濃川本流より分水の水量の方が多いのではないかと感じた。

つまり、分流している分水町より上流ではかなりの水量が流れていることになる。
NHKテレビでは信濃川下流域の様子を東日本大震災の時のようにヘリコプターで実況中継していたが、天候の条件が悪かったせいで、三条市付近より上流には行かなかったようだ。しかし本当に水量が多かったのは、もしかすると長岡から大河津分水までの間だったのかもしれない。

この記録的な豪雨禍の中でも、7年前の水害の後に行われた五十嵐川の改修工事や信濃川下流部での堤防かさ上げ工事のおかげで、今回はかろうじて決壊を免れたと言える。それもすれすれ免れたと言えるほどの状況だった。いったん水が堤防を超えると、一気に被害が拡大するのが水害の怖いところかもしれない。








小阿賀野川にある水門、住宅より水面が高くなっている




古い小須戸橋の取付部分に堤防のかさ上げ処理を
していないため、土囊を積んで警戒していた

関や分水から別れた信濃川本川の
水量調節のための堰

大河津分水河口の激流
大勢の人が見物したり写真を撮影したりしていた

阿賀野川の濁流