2011年2月24日木曜日

クライストチャーチの地震

新潟県中越沖地震での被災者救助の様子
ニュージーランドのクライストチャーチで22日のお昼頃起きた地震の報道を見て、改めて都市型地震の危険な面を見た。マグニチュードは弱くても、直下型が怖いのは自重で簡単に倒壊する建物が出てくるということだろうか?

私自身、1995年の阪神淡路大震災の被災地を見て回った後に、都市がいかに地震や大災害に弱いかということを痛感した。今回の地震で被災したCTVビルの崩壊の様子を見ると、阪神ではこういった壊れ方は少なかったのではないかと思うが、例えば東京で直下型の地震が起こると、予想もしなかったような様々な壊れ方をする建築物が沢山ありそうな気がする。

都市ではないが、2004年10月23日の新潟県中越地震では、ずれた断層の付近で車が飛び上がって少し離れた場所に移動しているところを見たし、雪に強い骨太の住宅でも、完全に倒壊している家屋も沢山見た。これが今年のような積雪の多い冬に起きていたら、もっともっと倒壊家屋は増えていたはずである。日本は耐震化は進んでいるとは言っても、まだまだ、直下型地震に対応できる住宅や公共の建物などは少ないのではないか?と思う。

神戸の場合は直下型ではなく、岩盤の上に乗った柔らかい地層のせいで、六甲の山並みに反射して戻ってきた大きな横揺れのせいでいっそう被害が拡大したらしい。神戸のある旧商店街のような古い町並みで、ほぼすべての建物が道路中心に向けて倒壊している場所を見た。言葉は適切ではないが壮観な光景であった。どうしてこんなことが起きるのかと、疑問に思ったが、比較的六甲に近い場所だったからこんな倒れ方になったのかもしれないと、後で専門家の説明をテレビで見て少し納得したが、いずれにしても場所によって、建物によって壊れ方が違うのが人知の及ばないところである。

新潟県中越沖地震で一階がつぶれた家
2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震の時は地震発生5分後には家を出、被災地に向かっていた。高速道路はおそらく通行止めになっているだろうと思い、新潟市内にある自宅から海沿いの道を選び、とにかく走った。震源から10キロほどのところまで来たら海岸沿いの道路に崖崩れがあり通行止めになっていたため、内陸に入る。柏崎市の市街地中心部に向かうため、東京電力柏崎刈羽原子力発電所近くの集落の間を縫うように走っていたところ、レスキューの救助の現場に出くわした。おばあさんの一人暮らしの世帯で、大きな古い家の一階にいたところを被災。完全に一階がつぶれた状態の中で、大きなけがもなく救助された。その後おばあさんは東京で住んでいる息子さんに引き取られ、家は取り壊された。東京で同居することになったという。おばあさんが助かったのは、現場の状況を見ると、おそらく二階が落ちてきたときに一緒に落ちてきた梁と梁の間にいたから助かったのではないかと思う。構造材は強度を保つには大切だが、いったん崩れると凶器となる場合がある。何が生死を分けるかは、まさに偶然というほかない。

2011年2月20日日曜日

第52回新潟広告賞審査会

本日(平成23年2月18日)新潟市内NST新潟放送局にて新潟広告協会主催で新潟広告賞の審査会が行われました。私は今年から審査員を勤めさせていただくことになりました。
今年の応募数は景気の動向を反映してか、昨年の応募数の3分の2ほど。少し寂しいスタートでしたが、昨年一昨年該当作品がなかったグランプリが満場一致で出ました。審査時間も昨年よりも長くなり、9時より4時半近くまで、頭と心をフル動員するような心地よい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。

内容的には、時代を反映したり問題提起した作品にいいものが見られたような気がします。やはり、広告は時代を映し出す鏡だということが言えるのではないかと思います。しかしそういったことを感じさせないような、現代の状況を反映していないようなものは、印象が薄くなる傾向があるような気がします。個人的な希望としては、広告主が与えられた条件を見極めた上で、果敢に新しいことにチャレンジし話題に上るような作品がもっと見たいと思いました。


審査員(審査委員長):原龍一郎(相模女子大学教授、日本広告学会クリエィティブ委員)
審査員:中村脩(日本広告写真家協会会員)
審査員:山本敦(クリエィティブディレクター)
審査員:本望典子(コピーライター)
審査員:外山洋一(新潟広告協会)


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−応募パンフレット案内文−
新潟広告協会は、広告があらゆる人々の生活向上に役立つ情報とし、地域文化の振興と経済活性に寄与することを目的に活動しております。「新潟広告賞」もその一貫として、昭和34年に創設されました。以来、県内で制作された優れた広告作品を顕彰し、地域広告のレベル向上を図る目的で毎年実施してまいりました。今回、第52回目の実施にあたり、作品を募集いたします。応募された作品は、厳正な審査を経て、優れた作品は入賞作品発表会の席上で表彰いたします。多数ご応募ください。
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2011年2月19日土曜日

新潟の原風景と弦楽四重奏・・・朝日酒造(株)主催

朝日酒造(株)文化事業部主催Sandoコンサートも無事?終了。

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映像:中村脩
出演:佐々木將公 村田泰子 加野晶子 片野大輔
曲目:
・前半(主よ人の望みの喜びよ・弦楽四重奏曲皇帝)
・後半(赤とんぼ・夢・白夜・勇気と祈り・夏の風車・Indian Summer・見上げてごらん夜の星を・雪割草)
プロデュース:アンサンブルオビリー
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リンク:朝日酒造(株) 文化事業部
http://www.asahi-shuzo.co.jp/sandoconcert/index.html


朝日酒造のエントランスホールはとても音響のいいホールで、かえって音楽専用ホールよりも、聞きやすいのではないかと思います。

前半はオビリーの演奏のみ。
後半の曲は私が新潟で何度かピアノの演奏会を企画主催しているウォン・ウィンツァン氏の曲をアレンジしてもらい、映像とのコラボレーション。
最後の曲、「雪割草」は佐渡在住の篠笛奏者狩野泰一氏のオリジナル曲で、昨年文化庁主催事業で私の映像と狩野泰一氏とのコラボレーションを新潟県民会館大ホールで開催した時にも映像付きで演奏した曲です。(他に出演は片野氏・佐渡の若林美津枝氏・アトランタの宮本貴奈氏)演奏会のために知人である片野氏を狩野氏に紹介したことが縁で、今回の朝日酒造での映像と音楽のコラボレーションにつながりました。もとはといえば、片野氏も三条市の知人に紹介してもらったことから一度演奏会を主催させていただいたことがありました。その時は坂口明(ベンジャミン君)とのデュオコンサートで、映像とのコラボレーションというわけでは無かったのですが、ベンジャミン君は新潟県音楽コンクールでグランプリを取った強者で、その奔放で天才肌の演奏ぶりには、音楽の素人の私でもぞくぞくするものを感じさせてくれ、主催していて楽しいコンサートになりました。そのベンジャミン君もアメリカに武者修行に行き、少し苦労して本物のアーティストを目指していたのですが、最近新潟に帰ってきているという噂を聞いています。

今回の朝日酒造のエントランスホールにはピアノがあり、ベンジャミン君に演奏してもらい映像とのコラボレーションというのもいいのではないかと想像しながら、コンピューターとプロジェクターの操作をしていました。今までは音楽に映像を合わせていたところがあるのですが、映像に合わせての即興演奏というのもいいのではないかと思います。

こんな風な演奏会は、もともと、ウォン・ウィンツアン氏のピアノと映像のコラボレーションを企画して提案したいなと7〜8年くらい前に考えてはいたのですが、仕事が忙しくなり、企画が延び延びになっておりました。


ウォン・ウィンツアン氏ホームページ(サトワミュージック)
http://www.satowa-music.com/mac/

2011年2月16日水曜日

第二回「愚の講座」・・・北川フラム氏の講義 20110216

北川フラム氏の第二回「愚の講座」が新潟駅南プラーカ3で開かれた。これは水と土の芸術祭2009でディレクターを勤めたフラム氏の自主的な講義である。

今回の内容は、新潟市が大きな宝である水や土にまつわる歴史や文化の上に成り立っていることを新潟市民が今以上に自覚し、それをもっと生かすことが必要との観点に立ち、では芸術家や芸術祭に何ができるかということの問いかけだった。

新潟に水と土の芸術祭のために初めて入ったときの印象は、ガサガサした所・・・(まとまりがなく、歴史的文化的地政学的なアイデンティティみたいなものが欠如し、刹那的な生き方をしている人たちが多いというようなことを意味しているのか?)

しかし、もっと入ってゆくと面白い人もいるし面白い場所もある。特に世界的にも面白いと言えるのは、亀田郷の水や土にまつわる土地。それが前回のテーマになった。そして普遍的なテーマとして、新潟が世界的に誇れるものになる。

新潟はかつては日本一の人口!それは多くのよそ者を受け入れ食べさせてきた土地柄、県民性があったから。それは新潟の宝。他者との交わりは新潟の特質。異質な要素を排除し始めるとダメになる。

芸術祭は芸術家という他者を受け入れその土地には異質なものを作るプロセスの中に真価がある。実際このことがあったから、大変ではあったが、物事が動き始めた。協働の始まりである。

アーティストに求めることはコミュニティデザイナー。妻有のリアリティは集落単位にあり、効率とは逆の非効率的なプロセス、つまり200の集落にこだわってやったことが成功のポイントだった。

行政と一緒にやる意味は反対者(立場の違う人)と同じ場所に立てることである・・・

以上、講義の内容を大まかに要約しました。

2011年2月8日火曜日

第17回新潟市景観審議会(第11期)

本日2月8日午前10時より新潟市役所本館6階 議会第一委員会室にて、景観審議会が開かれた。屋外広告物審議会と景観審議会が合体した後の第一回目の会議でした。従って議事内容は、
①会長及び会長職務代行者の選出
②新潟市景観審議会および新潟市屋外広告物審議会の統合の報告
③その他。

ということで、最初の顔合わせの会合でした。

新潟市景観審議会

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(担当部署)

新潟市建築部住環境政策課 景観係




審議会委員は以下・・・





(知識経験を有する者)

新潟大学名誉教授 大熊孝

新潟大学工学部教授 西村伸也

新潟県立大学国際地域学部教授 山中知彦

新潟大学工学部准教授 黒野弘靖

日本ユニバーサルプランナー協会 高松智子

NPO法人まちづくり学校 安田文子

弁護士(新潟市弁護士協会) 長谷川均

新潟市消費者協会副会長 高橋昌子

写真家 中村脩




(市民公募委員)

佐川清

石塚保

長澤千夏




(関係団体の意見を代表する者)

(社)新潟市建設業協会副会長 小田等

(社)新潟市建築士会新潟支部 山本恵子

新潟県広告美術業協同組合理事長 加藤紘一

(社)新潟市造園建設業協会理事長 川崎弘

(社)新潟県商工会議所連合会専務理事 遠藤修司

新潟市ホテル旅館業連絡協議会会長 篠田孝




(関係行政機関の職員)

国土交通省北陸地方整備局建政部都市調整官 高石将也

新潟県新潟地域振興局地域整備部長 山森和敏




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以上